私の仕事のやりかたの基本は GTD と DIPS から勉強しました。GTD は多くの情報がありますが、それに比べると DIPS はちょっと情報が少ないみたいです。
DIPS の参考図書としては、
『知的生産性向上システムDIPS(ディップス)』
『DIPSとは何か―知的生産性向上システムの全ノウハウ』
の2冊を読めばわかると思いますが、本記事では『DIPSとは何か―知的生産性向上システムの全ノウハウ』のキーポイントをご紹介します。
■知的作業の生産性を左右する五つの要素
本書では、知的作業の生産性を改善するためには、その要素として、
・作業環境の改善
・作業品質の明示
・作業手順の改善とスケジューリング技術
・作業方法の改善、開発と共有化
・コミュニケーションの改善
を考える必要があると述べられています。
これらを具体的に説明した部分を要約すると以下のようになります。
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●作業環境の改善
ホワイトカラーの思考を中断させ、精神集中を妨げることが、オフィスの生産性を著しく阻害しているのです。生産性向上を図るためには、まずこのような阻害要因を排除し、ホワイトカラーたちが自分の仕事に没頭できる職場環境を確保することが大切なのです。
たとえば、同僚(上司部下)への相談や問い合わせは一定の時間内に済ませることとし、その他の時間帯は他の人の邪魔をしてはならない、と申し合わせするだけでも、オフィスの様子は随分変わるはずです。 DIPS はこのような作業環境の改善の方法を提案するものです。
●作業品質の明示
作業品質の問題は、知的業務の本質に関わるものです。
ホワイトカラーの間では、「この仕事はこのレべルまでやってほしい」という基準が示されることはほとんどありません。その代わり、「いついつまでに L という納期が明確に指示されます。
上司に仕事を命じられた部下は、「納期までにできる範囲内で、できるだけよい品質を」と考えて仕事に取り組むことになるわけです。そこには生産性の概念がありません。どんな作業をすれば求められる水準を満たすことができるか、あるいは、どんなものが過剰品質と呼ばれるものとなるかを、意識することがないからです。その結果、ほとんどのホワイトカラーが過剰品質の仕事を納期ぎりぎワまでかけて仕上げることになってしまいます。
ホワイトカラーが生産現場と同じ常識の下に仕事をしていれば、過剰品質は起こらなくなるでしょう。「遅れない限り丁寧な仕事であるほどよい」という発想が「早く、必要ー分な品質の仕事をしというふうに変われば、それだけで生産陸は飛躍的に高まります。そのために必要なことが、「このレべルまでやればよい」という作業品質の明示なのです。
●作業手順の改善とスケジューリング技術
正しい手順であれば生産性は高められ、誤った手順を踏めば生産性は低下します。「段取り八分」という言葉があるように、作業の前に「誰の協力を得て、どんな作業をすべきか、それをどんな手順でやれば手際よく片づくか」と考え、準備することの重要性は誰でも理解していることでしょう。この点において、工場のブルーカラーもオフィスのホワイトカラーも変わるところはありません。しかし、往々にしてホワイトカラーには「発生した順」「命じられた順」に仕事を処理しようとする特性があるよフです。
作業手順を深ー考えないために、随分損をしていることはないでし 9 っか。 DIPS では、この手順の改善と、それを確実に遂行するための上手なスケジューリング技術についても学んでいただきます。
●作業方法の改善、開発と共有化
優秀なセールスマンと平凡なセールスマンの差はどうしてできるのでしょうか。彼らの活動を観察すると、まず「セールスの方法が違っている」というごく単純なことに気づかれるだろうと思います。同じ仕事をしていても、人によっては随分違う作業方法を採っていることがあります。
どの方法を選ぶかで、成果の大きさや生産性の高さが決定されていることがよくあワます。優秀な作業者の考えた成果の上がりやすい作業方法を、皆で共有し、誰もが実行できるよフにする・そのような態勢の有無がオフィスの生産性を左右しています。
●コミュニケーションの改善
ホワイトカラーの業務の特性としてもうひとつ、「自分一人では業務を完結することができない」という点が挙げられます。
彼らはしばしば誰かの協力や納得を必要とするため、自分一人の作業だけで仕事を終わらせることはできません。
自分の任された仕事を効果的に、また効率的に遂行しよフと思えば、周囲の人々とのコミュニケーションが欠かせず、良好なコミュニケーションをとれない人は、上手に仕事を進めていくことが困難になるのです。
小林忠嗣(著) 『DIPSとは何か―知的生産性向上システムの全ノウハウ』
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長くなっちゃったので、また次回に続く
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